門外不出?せどり実践記

せどり業界もパンデミック!数百円のマスクが数千円で売れていく摩訶不思議な世界



十兵衛です!

 

2020年1月。

中国・武漢を発生源とする「新型コロナウィルス」が猛威を振るっていますが、せどり業界にもかなり、いや、とてつもなく影響を与えています。

 

なにせ、そのあたりのホームセンターやドラッグストアで500円あたりで買えるマスクがなんと!5000円で売れていく・・・・・。

しかも、納品した途端に売れていく、というまさかの状態。

まさに、せどり界のパンデミックです。

 

それで今回はせどり業界でもかなり希少なケース、マスクせどりについて時系列にまとめてみました。

 

1月24日(金)中国の春節が始まる

2020年1月中旬あたりからニュースが増えてきた、中国・武漢を発生源とする新型コロナウィルス問題。

お隣中国とはいえ、日本人にとっては『まあ、それは異国のお話』とそこまで身近なお話ではありませんでした。

 

ただ、中国の正月休み「春節」を迎えて、大勢の中国人が日本へやってくるという不安要素はありました。

2020年の春節は1月24日から30日までの一週間です。

その訪日中国人の中にウィルス保持者がいたら・・・・?

 

十兵衛もこのニュースにはアンテナを張り巡らせていたのです。

もちろん、せどりとは関係なくただ純粋に病気が怖い、という理由です・・・。

 

で、いざ迎えた春節の初日1月24日。

「中国ではマスクがどこにもない!」というニュースを見ていたので、マスク売り場の様子も気になっていたのですが・・・・・大きな変化はなし。

ちょっと考えすぎかと思った日でした。

 

ホームセンターで中国人家族を見かけたけど

春節で日本へやってくる中国人旅行者がマスクを爆買いするんじゃ?と警戒していた十兵衛。

ところがどっこい、マスク売り場では大した変化はありませんでした。

とあるホームセンターで中国人家族(父・母・娘)と見られる一行がマスク売り場を物色していましたが、爆買いとは縁遠い感じ。

カートやカゴを持つまでもなく、「こっちの方がええんちゃう?」的な感じでマスクを選んでいる様子。

まあ、中国語は一切分からないので、何を言ってるのかは想像の域をでませんけどね・・・。

 

ただ、この様子を見て「これじゃあマスクがなくなる」なんて心配は杞憂だなあと思った十兵衛でした・・・・。

 

1月26日(日)中国でマスク1枚が1000円?

ところが、1月26日(日)あたりから風向きが変わってきたのです・・・。

 

この日の夜、ネットの掲示板を見ていたら「中国ではマスクが【1枚で1000円!】で売られている」なんていう話が出ていたのです。

「1箱じゃなくて1枚?んな金額で買う人いるわけないじゃん!」とツッコミを入れた記憶が。

いくらなんでもマスク1枚に1000円出す人はいないですよね?

 

まあ、中国でそんな事態になっていたとしても自分には関係ない話だなあ、と思いつつも「マスクが高騰したりして」なんてことを考えていました。

 

1月27日(月)Amazonの価格が!事態は動きだす

ネットに出ていた中国国内でのマスクの品切れ状態。

そんな情報を肌身で感じるような事態が発生します。

 

報道番組で「春節で来日中の中国人たちがマスクを爆買い」という情報が流れ出します。

そりゃあ、本国で買えないのなら外国で買う、というのは当然の判断です。

 

「ん!まさか?」という気持ちで近くにあるホームセンターへ。

ここで、衝撃の事態が起こります。

店舗に置かれているマスクをモノレートで調べると、最低価格が定価の数倍に跳ね上がっていたのです。

500円で購入できるマスクが3000~4000円という最低価格になっているようなまさかの事態になっていたのです。

 

とはいえAmazonでも高額では売れていない様子

ただ、モノレートをしっかり読み込むと数百円での価格で急激に売れ行きが良くなっただけで、現最低価格の数千円という価格では売れているという状況ではありませんでした。

 

相場で売られているマスクが売り切れただけで「ホンマに数千円で売れるん?」という状態。

モノレートユーザー数も跳ね上がっており、飛びついて仕入れてしまうのは危険な状況でした。

中にはモノレートユーザー数が1000を超えるものも現れます。

決まってこういうのは出品者激増で損してしまうパターンですよね。

 

とはいえ、「もしこの金額で売れるのなら仕入れないのは逆にリスクでは?」という仕入れない恐怖も感じていたのは事実。

 

まあ、最悪売れなかったとしても損は限定的。

テストとして数百円で買えるマスクを8点ほど仕入れてAmazonの倉庫に納品したのです・・・。

 

1月28日(火)売れすぎてヤバい

AmazonのFBA倉庫への納品はヤマトの宅急便を利用。

27日月曜日の夕方に持ち込んで、火曜日の昼前には小田原の倉庫へ到着しました。

 

が、ここで想像もつかない事態が起こります。

それは・・・・。

 

Amazonからの納品完了通知が来る前に全て売れてしまったのです・・・。

 

しかも、一箱数百円のマスクが3~4000円とかで・・・。

他の出品者の商品もドンドン表示されなくなっていくんです。

まさに、入れ食い状態。

 

十兵衛も「これは!すぐに仕入れに行かねば!!」と思い車を走らせたのです。

が、まだここでも十兵衛は疑心暗鬼だったのです。

 

というのは、確かに自分の商品が売れてしまった形跡はあるのですが、相場の10倍もする価格でのお話です。

「本当にこんな金額で買う人っているのか?」

「後でキャンセルしてくるのでは?」

という考えが頭から離れなかったのです。

 

自己発送を試してみる

ここで、一つの案が生まれました。

それはFBA納品ではなく、自己発送で売ってみたらどうだろうか?ということでした。

これなら支払いが終わらないと発送できないし。

 

早速、ホームセンターで50枚入りのマスクを3箱購入。

仕入れ価格は2000円にも満たないもの。

テストとしては許容範囲の金額です。

 

で、ホームセンター内でいざ出品。

自己発送ならセラーアプリを使えば数秒で出品できます。

「はい、完了」

で、ちょっとトイレに・・・・・と思ったその時。

 

 

売れたのです。それも全て・・。

 

あわててそのホームセンターでダンボールを買いにいき、そのまま郵便局へ。

車の中で荷造りしましたよ。

送り先も東京だし、購入者も日本人。

ここに来て、完全にこのマスク狂想曲は本物だと確信できたのです。

 

奈良のバス運転手が発症

この時、十兵衛は知らなかったのですが、奈良在住のバス運転手さんが日本人として初めて新型コロナに感染したという報道があったようです。

この日の報道から、マスク需要が一気に跳ね上がりました。

 

昨日までは3000円で売れていた(これでもすごい価格ですが)マスクが軒並み5、6000円でバカバカ売れていく状況になっていたのです。

 

日本国内でも感染する、という情報は日本人にもパニックを起こさせたんです。

 

なんとかちょっとだけ集めることができた

ただし、28日の段階では全国的にマスク不足が伝わっており、各店舗では個数制限がかかっていました。

中国語併記のお店が多かったですね。

ホームセンターやヤマダ電機の日用品コーナーなどでなんとか15箱ほど仕入れることができました。

すぐに帰宅してFBA納品作業。

 

全部マスクなので、どの箱にどのシールを貼ればいいのか大混乱します。

しかし、シール貼り間違えは致命傷です。

商品違いで返品なんてされたらたまりません。

 

ここは慎重にJANコード、ASINを確認してシール貼りを行います。

なんとか140サイズのダンボール1箱にマスクを詰め込んでヤマト運輸へ。

 

ここはヤマト便ではなく、宅急便を選択。

なるべく早く届いてね、と祈りながらこの日を終えます。

 

1月29日(水)Amazon小田原倉庫に到着後すぐに・・・。

せどりすとプレミアムには自分が仕入れたマスク以外にも気になった商品をウォッチリストに入れていました。

29日になっても相変わらず高騰しているマスク相場。

出品者の顔ぶれもドンドン変わっていっていました。

 

たまにAmazon本体が通常価格で数点出品してくることもあったのですが・・・・・。

数秒もすると全て買われてしまう状態。

Amazonの商品は入荷待ち、というのがデフォルト状態。

 

前日の送ったダンボールは昼過ぎに小田原の倉庫に納品されました。

ヤマトの宅急便はさすがに仕事が早い。

さすが!

 

で、予想どおりと言ってよいのかどうかわかりませんが、納品したマスクたちは30分も経たないうちに全て売れてしまったのでした・・・・。

 

※クリックすると拡大します

 

今回のマスク高騰に関しての考察

十兵衛のせどり歴は3年ちょっとですが、こんな経験は初めてでした。

それで、今回の騒動であれこれ考えたことをまとめてみます。

 

日本メーカーのマスクとはいえほとんどが中国製

「日本製」とパッケージに印刷しているマスク以外、実は中国製というのがマスク業界のようです。

その生産地である中国が事件の発生地である以上、大量に生産するのはムリな話でした。

しかも、中国は工場のラインが停止する春節。

さらに、生産できたとしても「まず中国で流通!」ということは容易に想像できました。

 

BMCというメーカーのマスクが人気商品だったのですが、この会社のマスクも全て中国製。

ホームページで会社概要を見てみると、なんと全従業員数はたったの10名。

10人でこのマスク狂想曲に対応するのはシンドイでしょうなあ・・・・。

 

こんな状況では日本国内で製造して市場へ大量投入、なんて芸当はできませんよね。

ちょっと今回のマスク不足は長引きそうです。

 

買っているのは日本人も多い

相場の5~10倍もの価格でマスクを購入しているのは中国人だと想像していました。

  • 仕入れ価格が高くても、中国に持っていけばその数倍で売れる
  • 中国国内にマスクがないので、命のためには金に糸目をつけない

 

こんな感じで高額なマスクを買いあさっていると思っていました。

 

が、いざ自分の売れたマスクたちの送り先と名前を見てみると(Amazonでは購入者の都道府県と姓は確認できる)、意外にも日本人の購入者が大半を占めていました。

 

やはり、日本国内での発症者が出たニュースの影響が大きかったようです。

 

とはいえ、郵便局では国際郵便でマスクを送る中国人に遭遇しましたけど。

 

 

袋入りより箱入り

今回価格が大高騰したマスクはおしなべて箱入りのものでした。

数枚入りの袋パッケージのものはあまり高騰せず、30枚~100枚入りの箱パッケージのマスクが異常な高騰を見せました。

ただし、箱入りマスクが全て売り切れた後、袋入りマスクが高騰するかもしれませんね。

 

まとめ

数百円の商品が数千円で、しかも飛ぶように売れていった今回の新型コロナマスク騒動。

十兵衛も初めての経験でビビりましたが、かなり貴重な経験ができたと思います。

 

しかし、いずれマスク生産も再開され元の価格に戻ると思いますし、十兵衛はこのへんでマスクせどりの参戦は撤退しようと思います。

あっという間に病院を建ててしまう中国政府の強引さがあれば、マスクの大量生産も不可能ではなさそうです。

不良在庫を持つのも怖いですし、なにより後味の悪い稼ぎ方ですしね。

 

それに中国への支援物資を送っている自治体のニュースなどを見ると、ちょっと恥ずかしい気持ちになります。

 

とはいえ、この大騒動がどう終焉を迎えるかは引き続きチェックしていきたいと思います。

次回はマスク騒動の続きを書いてみようと思います。

 

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